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再発見!厩橋地蔵尊  墨田区のトータル情報サイト『アベニュー』
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第13回 厩橋地蔵尊
東京都墨田区本所1丁目

 厩橋のたもとに祀られているお地蔵様をご存知ですか?
 何時の頃からのお地蔵様かその由来は不確かですが、高速道路工事の際に掘り出され、護岸工事の完成で厩橋のたもとのたんぽぽ公園に本所1丁目の町会の皆様の総意で祠を造る事になり、経費は婦人部の前身であった母の会が、廃品回収等で貯めていたお金を寄附、青年会の方達の手による手作りの祠です。
 祠の建設にあたり、製函業を営み、青年会でご活躍の神野登美夫さん(写真左)が中心となって、祠の設計から基礎工事、大工仕事の全てを青年会の仲間の手作りをして昭和53年5月に完成。「あちこちのお地蔵様の祠を研究、図面を引いて、苦労をしましたが、それなり楽しい共同作業でしたよ」と懐かしそうにお話をされています。落成式は町会を上げて行い、母の会の方が甘酒やお菓子を用意され地域内の地蔵堂の完成を喜ばれました。
 お地蔵さんは2体あり、その後、このお地蔵様の1体は貞享4年、今から320年前に亡くなられた女性の墓石である事が判明しましたが、折角、お祀りをして来たゆかりのお地蔵様なので新たに町会の方達の、長く辛い思い出、しこりとして心に残っていた第二次大戦の下町大空襲の際に多くの方が隅田川、厩橋の周辺で命を落とされ、その方達の慰霊を…と新たな地蔵尊を建立する事になり、2000年1月24日の初地蔵の日から、祠には3体のお地蔵様が祀られています。
 毎年1月24日の初地蔵には、本久寺で供養をして頂き、婦人部による甘酒接待、白寿会の皆さんからも20本ののぼりが奉納されます。
 おさい銭箱の浄財でお花を飾り、地域の皆さんで大切にされ、どなたの担当という決め事は有りませんが、お花を飾り、お掃除をする町の習慣として受け継がれているそうです。
 このたんぽぽ公園で町会の盆踊りやお祭り広場として利用していましたが、交通量が増え、ご高齢の方や子ども達が広い通りを渡る事の危険と、高速道路下なので雨露を凌ぐ人の住まいが幾つか有り数年前から使用をしていませんが、翻る赤い幟と常にお花が活けられ、ホッと和む地域の大切な場所としての存在はとても大きく戦没者の慰霊の為にお詣りする方が絶えません。






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